Home > ユーザ事例紹介 > 株式会社資生堂 生産技術開発センター様

ユーザ事例紹介

株式会社資生堂 生産技術開発センター

パッケージ検証に必要な時間を大幅に短縮。

株式会社資生堂の生産技術開発センターではパッケージに付加価値を与え、市場に新しい価値を提供する設計開発が主に行われている。開発では大半がPPクリアで試作されパッケージの機能・生産性・コストなど様々な側面からの検証を行っている。

この度、資生堂でArtios CADサンプルカッターが使用される目的は、構想段階の試作の試作とでもいうべき初期サンプルを社内で作成するため。これまでは社外のパッケージメーカーへ開発イメージを伝え、図面・サンプルを資生堂に提出して貰うという流れで行われていた。

しかし図面・サンプルを検証した結果、修正の必要があっても構想した設計の形状が悪いのか寸法バランスが悪いのか・・その原因を付きとめる修正サンプルのやりとりだけで多くの時間を費やしてしまい、なかなか開発が進まないという問題があった。

そこで構想初期のサンプルならば社内である程度まで検証し、良いものとするため、Artios CADサンプルカッターを使用することとなった。

ある程度の形状まで造り上げてから、本格的な試作はパッケージメーカーへ依頼するフローへと変更を行った。この方法ならば少しの寸法修正や形状の修正などを社内で簡単に検証できるようになった。すぐにサンプル作成ができるので思いついた時々でシミュレーションし、構想を確認できるのだ。

「待つ」という時間が無くなったことで、開発にかかる時間は大幅に短縮された。アイディアがすぐにサンプルとなり手元で様々な検証が可能になった。


生産技術開発センター ご担当者様


クリアパッケージの様々なサンプルを検証する。
※写真はイメージです。株式会社資生堂とは関係ありません。

ご担当者さんのお話

Artios CADを使う前は汎用CADでパッケージを作図していました。ミリ単位での調節が必要なのに以前使っていたCADでは単位から違ったため、作図にとても時間が掛かっていました。NSKさんから薦めて頂いたArtios CADを使用した所、パッケージ設計専用のCADなので専用機能やコマンドも多彩で1から図面を書く時もとても使いやすくで素早く作図することができました。特に自分で作図した図面も登録できる定型機能が便利でした。作図したデータを登録しておけば、寸法違いの同形状のものを製作する時に0.5ミリ違いで3つずつ。など自由にシミュレーションできて本当に便利でした。」

また、設計時は Artios CADの3D機能を使い出来上がった図面の整合性を確かめていたそうだ。Artios CADでは2D設計図面からボタン1つで3Dへ変換できる。

「作図した図面を3Dでシミュレーションした時、図面に誤りがあるときちんと組みあがってくれません。切れていない箇所や逆に切れてはいけない所が切れてバラバラになってしまう問題などがその場で確認できました。他に面付け機能もあるので取り都合のよい設計であるのか等もすぐに検証できました」

3Dシミュレーション、面付け機能、図面補正機能など作図以外の機能も豊富なソフトのため、あらゆる展開への検証がArtiosで完結することができる。

作業効率、生産効率、パッケージの付加価値など複合的な要素を考慮したパッケージが求められる中、パッケージ設計・検証機能を持ったArtios CADの多様性が活用された。



Artios CADの3Dシミュレーション。 実際の製品と変わらないレベルでの検証が可能
※画像は資生堂とは関係ありません。

お客様に安心・安全をお届けするパッケージ。付加価値の提供と生産性の両立

資生堂の化粧品パッケージに採用されている「未開封性ロック機構」をご存知だろうか。この機能は一度開封されたら元に戻すことができない仕組みのため、開封したパッケージかどうかが一目でわかる。

お客様が直接商品を手に取るコンビニやドラッグストアなどセルフ販売の売場での改ざんを防止し、確かな品質の商品を提供するための機能だ。

通常、これらのセキュリティ機能はクリアパッケージに透明なシールやノリなどを張ることでセキュリティとしていることが多い。

しかしこれでは別資材を使っているため余計なコストがかかってしまう上、デザインとしても美しいものではない。これらの問題を解決したのが資生堂が開発した「未開封性ロック機構付きパッケージ」。

これはクリアパッケージに直接ロック機能が設計されており、シールやノリなどの別資材は必要としない。余計なコストがかからず、さらにパッケージのデザインを損なうことの無いよう考えられている。

お客様に安心して商品を手にしていただくために、パッケージ1つ1つに細かな配慮がされているのだ。

化粧品は食品などと異なり製品によってパッケージの形状がまったく違う。新製品発売のたび新しいパッケージが開発されるが、資生堂のように商品力が大きい場合パッケージコストは膨大なものとなる。

1つ1つのパッケージコストを少し削減するだけでも全体として大幅なコスト削減が可能となるなど大きな影響がある。

そのためパッケージは見た目のデザインだけではなく、設計にもこだわりお客様が商品を手にした時の利便性を考慮すると共に、1つ1つの生産コストや、作業効率も考えた能率的なパッケージを開発することが求められ、様々な取組みが行われている。

未開封性ロック機構開発時のお話を伺った


未開封性ロック機構付きパッケージ
様々な製品に採用されている

複雑な形状もしっかり加工するサンプルカッター

サンプルカッターの使用に対し、当初は硬質なPP素材をカットする事に不安があったという。

しかし実際にサンプルカッターを使用した所、罫線も綺麗に入り複雑な形状でもしっかりと形作ることができるので役に立っているそうだ。

効率的な開発環境へ

Artios CADで設計し、その場でサンプルカッターへデータを送り、加工しサンプルを組み立て検証を行う。以前ならば構想イメージの段階でパッケージメーカーに依頼していたため、変更の繰り返しに多大な手間と時間を要していた。しかし社内で設計からカット加工までのフローを持ち、短時間で様々なパターンの検証ができるようになった事でシミュレーションにかかる時間を大幅に短縮することに成功した。 効率的な開発環境が揃った資生堂では今後さらなる意欲的なパッケージを市場へ提供していくだろう

NSK