印刷紙器業務統合管理システムPiCSYSが実現した
リアルタイムによる業務管理体制
導入機器
日本紙工株式会社
お話を伺った(左から)
管理部管理課課長の蓑田様 副事業部長の佐藤辰也様
取締役事業部長の佐藤弘信様 製造部次長の原田様
管理部次長の六鹿様 営業部次長の江口様
日本紙工株式会社 九州事業部は印刷紙器統合管理システム「PiCSYS(ピクシス)」の導入。
日本紙工株式会社は既に東海事業部でPiCSYSを運用しており、
東海事業部に次いで2拠点目での追加導入となる。
そこで、現在東海事業部でのPiCSYSの運用状況、
九州事業部への追加導入に至る経緯を伺った。
印刷紙器業務統合管理システムPiCSYSが実現した
リアルタイムによる業務管理体制
日本紙工株式会社と日本製図器工業株式会社との付き合いは古く、各事業所に様々なシステムを導入しているが、
今回お伺いした東海事業部にはPiCSYSをはじめ、 CADシステムやパッケージ印刷用のプリプレスシステムといったソフトウェア系のソリューションが導入されており、
7年以上にわたり運用されている。
今回の事例について、取締役事業部長の佐藤 弘信氏、副事業部長の佐藤 辰也氏、当時からのプロジェクト中心メンバーである
管理部管理課課長の蓑田氏をはじめ、PiCSYS導入プロジェクトに携わったメンバーの方にお話を伺った。
−− PiCSYS導入のきっかけは?
このシステムをベースにした専用システムを構築し、ハードの更新に合わせる形で保守・運用を10年ほど前まで運用していましたが、 これがお世辞にも使い勝手が良い物とは言えなかったのが現状です。」
佐藤 (辰)「前のシステムで一番ストレスだったことは、案件情報の入力・検索などのレスポンスを要する作業を行った際の、 結果のリターンが非常に遅いということでした。極端な例では何かの検索をした際に、その結果が返ってくるのに数分かかることもありました。 繁忙期にはシステムに情報を反映させるだけで作業が深夜に及ぶことも度々ありました。この体制の改善を検討していた時に出会ったのがPiCSYSです。」
蓑田「それと同じタイミングで、運用していたシステムの保守期間が迫っていました。当然保守更新と共にシステム改善の要望を出しましたが、 その時のシステム会社からの回答は、現行OSへの対応も含め保守更新は不可能、というものでした。 そのような切迫した状況が背景にあったというものありますが、それを差し引いてもPiCSYSのポテンシャルは我々の要求を十分に満たすものでした。」
−− PiCSYSの採用を決めた具体的な決定要因は?
蓑田「まずレスポンスに関しては全く問題ありませんでした。提案段階であった説明通りのポテンシャルを導入後も発揮しています。
次にシステムインターフェースが非常に分かりやすかったところです。1つのメイン画面から迷わずに目的の情報にアクセスすることができる。
PCにあまり精通していない方でも問題無く使用できています。
そしてNSKさんのSEの方がこの業界のことに非常に精通していたため、
打ち合わせにストレスを感じなかったということです。他のシステム会社では、この紙器パッケージ特有の概念の知識が無く、
こちらが説明する内容が多かったり、お互いの意思疎通に食い違いが生じたことによるやり直しが頻発したり、
打ち合わせ時間が長かったりと非常にストレスでした。
しかしNSKさんではそういったことが無く、こちらが要望・質問したことに対して、きっちり提案として返してくれました。 プロジェクト開始当初は、目に見えないソフトウェアで、しかも会社業務の根本となるものなのでうまくやれるか非常にプレッシャーでしたが、 我々のことをきちんと理解してくれているという安心感は、 プロジェクト成功の大きな要因だったと思います。」
−− 業務のほぼ全体をPiCSYS管理とした理由は? 段階的な導入というやり方もあったのでは?
佐藤 (辰)「既存のシステムが業務の全てをカバーしていたので、その機能を一括で更新するというのが要件の1つでした。
また見積りのシステムがそれとは別のシステムとして稼働しており、それが問題となることもあったので、
この2つのシステムを1つに融合する必要もあった。
その機能的な要件を全て満たせるものがPiCSYSしかなかった。
そこを考えたときに、逆に段階的な導入を行うという選択肢自体が我々にはありませんでした。」
PiCSYSのようなシステムは完成までの期間が長く、形が見えにくいため、導入にはさまざまな不安と、
既存システムが変わることによる負担が付きまとう。
そこをシステムの機能性だけでなく、
豊富な経験と専門知識によるコンサルティングによって緩和することが、何より重要であったことが伺われる。
次に実際にPiCSYSを運用している各部門の代表の方に、感想を伺った。
−− 各部門でPiCSYSを使った感想は?
数を減らすことが出来た
フィードバックの方法も現場からのハンディーターミナルを使った入力方式になりましたので、まさにリアルタイムです。 製造進捗も同様にリアルタイムに確認できます。以前のシステムでは、日単位で締めを行わないと実績結果を見ることができませんでしたが、 PiCSYSならそれも無く、即時に見ることが出来ます。」
六鹿「売上高と生産高をリアルタイムで出せるようになったのが大きいです。 それにより仕入れ材料の使用状況・実績を
最新の情報で出すことが出来るようになり、次回仕入れなどの予測も立てやすくなりました。
またこれまで使用していた帳票類も
専用フォーマットの物が多く、数も多かったのですが、それを統合・サイズ変更することにより帳票数を減らすことができました。
PiCSYSの柔軟な帳票出力機能のおかげですね。」
江口「見積作成機能が非常に分かり易く使いやすいです。まだ十分に業界知識の無い新人でも、見積を簡単に作ることができるほどです。
必要最低限の基本情報を入力すれば原価情報を元に自動計算されるので、間違いも無く、条件違いの見積もりも苦になりません。
以前のシステムでは入力項目が多く、動きやレスポンスも遅かったので、非常に助かっています。売上の入力作業も同様に楽になりました。
また先ほども話しにあったように以前のシステムは一端を締めの作業を入れないと実績数字が出ませんでしたが、PiCSYSではそれがないため、
リアルタイムで売上数字を見ることができるようになりました。」
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付加価値の提供と生産性の両立
リアルタイムに確認できる
六鹿「生産高と売上高のリアルタイム化による数字の信頼性向上が大きいです。 いつどのタイミングで情報を参照しても
常に最新というのが数字の信頼性を上げています。」
蓑田氏「また弊社特独自のカスタマイズ機能として、弊社が持つ大型案件特有の小ロット・極多品種商品を 効率的に
管理・捌くためのシステムを構築していますが、管理部の中で非常に楽になったと好評です。」
江口氏「やはり営業なので、売上数字の状況をリアルタイムで見ることができるのがメリットです。
また自分の案件の進捗状況も、製造からのフィードバックをPiCSYS上で簡単に確認できるようになったのも大きいです。」
−− 各部門でリアルタイムという言葉が多く出てきたが、その意味は?
蓑田「PiCSYS導入時における効果目標の1つに『進捗の見える化』を挙げていましたが、 各部門を超えてきちんと成果が出ているのが実感できているということだと思います。 また業務の見える化によって、人員の最適な配置などの業務自体の改善にも貢献しています。 この見える化に関しては、今後も強く推進していく予定です。」
このように、PiCSYSによる導入効果を十分出していることを感じ取れる内容だった。 九州事業部での採用も、 こうした運用の結果を見てのことであろう。最後に、九州事業部での導入も控えている今後の展開について伺った。
蓑田「九州事業部も現在使用中のシステム保守期間終了が近づいてきていますので、いち早いシステム入れ替えを行う必要があります。 九州事業部でも専任のプロジェクトチームがありますが、我々が感じていた不安を向こうも同様持っているはずです。 しかし、今の弊社には東海事業部での経験・成功事例が豊富にあります。その不安を取り除き、プロジェクトを成功させるべく、 我々の持つノウハウをはじめとした、九州事業部での立ち上げ協力を今後NSKさんと共にフォローしていく予定です。」
日本紙工株式会社
http://www.nihonshiko.co.jp/京都市南区に本社を置くパッケージ・包装資材・商業印刷などを総合的に手掛ける会社で、創業は大正9年と非常に歴史が古い。