高速ブランクス検査装置の検査能力と速度
後工程の体制強化と付加価値パッケージ品質向上

導入機器

日本紙工株式会社




関西事業部 製造部次長の椋木様

日本紙工株式会社は紙工一筋に、2020年で100年を迎える老舗の紙工会社。企画デザインから貼り・後工程までを一貫して行い、お客さまに対して品質保証ができる体制を整えている。 九州・関西・東海と3事業部あり、各事業部で担う仕事は多岐に渡る。

高速ブランクス検査装置NIT-500の検査能力とスピードにより、後工程の体制強化と付加価値パッケージの品質向上を実現


グルアーと並んで設置されているNIT-500

日本紙工株式会社は紙工一筋に2020年で100年を迎える老舗の紙工会社。企画・デザインから貼り・後工程まで一貫して行い、 お客さまに対して品質保証ができる体制を整えている。企画デザインを行う部署があるため顧客のニーズにしっかり応えることがで きるのが同社の強みの1つ。

また、特に基準が厳しい大手企業との取引の中で培われた大ロット生産におけるトレーサビリティ (100万から200万部の生産においても原紙の段階から品質・進捗状況や詳細がすぐ追跡・分析できるシステムが整う)やノウハウなどを活かし、 品質を重視した製品を作ることができる。

高速ブランクス検査装置NIT-500導入の決め手は?



関西事業部ではパッケージの他に台紙の製造が多い

弊社が取り扱う製品はパッケージの他に台紙がとても多く、これまでは人の手で1枚ずつ検品していましたがその数が膨大なこともあり、 検査機導入を考えました。例えば2千枚の台紙を人の手で検品しながら箱詰めした場合、1時間近くかかる上に、品質をクリアしているのか、 していないのか、判断に迷うこともあり、さらに時間を要してしまいます。人間の目で検品する場合、検品中にしばらく品質をクリアしたものが続くと どうしても「大丈夫だろう」という見込みが生まれてしまい、小さな欠けや黒点などを見逃しがちになる傾向があります。

クオリティに関する顧客のニーズは年々上がり、品質レベル要求度も高い。もし不良を見逃したまま一度でも納品すると、 次回の品質レベル要求度がさらに厳しくなることも否めません。さらに、手戻りが発生してからの検品は、一度納品した箱から取り出す工程も挟むため、 納品前の検査よりもより時間とコストがかかります。このようなことからも台紙の注文が多い関西事業部では、ブランクス検査装置導入は必然でした。

高速ブランクス検査装置NIT-500ならば、台紙だけでなくホログラム・箔押し・エンボス・ニス引きなど特殊加工を施した傷つきやすい表面も検知可能です。 特殊加工パッケージは表面が反射してしまい、検査機による検品が難しい部類ですが、NIT-500は特殊加工のパッケージでも検査ができました。 化粧品などの高額な商品を入れるハイエンドなパッケージとなると顧客のブランディングの一端を担うくらいの検査精度が必要になります。 この検査装置があることで安心と安定したクオリティのパッケージをお客さまへ提供することができると考えました。

営業の視点にたったとき、今後の戦略・展望などにおいても、非常に高い精度を求められる分野に挑戦していける土壌が整うのは メリットであり、今後さらに異品種混入が許されない衛生面をパッケージに求められる場合にも、一役買うのではと期待しています。

導入後の効果をお聞かせください。

稼働後実感されるのが時間短縮です。単純に回転数だけをみても、以前までは1時間に4千枚の検品が限度でしたが、 今の目標は1時間に1万2千枚から1万4千と、これまでの3倍から4倍の速度を目指しています。NIT-500のスピードに加え、 検査し終わったものを箱に詰めるまでのフローをしっかり組めば、これは可能だと考えます。 スピードに関しては回転数が数値化できているため、目標も立てやすい。

また、当社では高速ブランクス検査装置NIT-500の他に刷本の検査機を以前より使用していますが、シートごとの検査になるため、 丁付された複数の印刷加工の内1つでも問題が見つかった場合、他の良品まで一緒に不良品として仕分けされる仕組みになっています。 もちろん、それによって良品のロス率も上がりますが、弾かれた1シート中の不良品のみを除く作業を間に挟むことは非常に非効率です。 高速ブランクス検査装置NIT-500ではブランキング後の台紙、及びパッケージ1枚毎の検査が行えるため、そのロス率が下がります。 刷本の検査機とNIT-500を上手く使い併せることでこれまでに比べ大幅な不良率削減に繋げられるとイメージができています。

今後期待するメリットをお聞かせください



顧客のニーズに応えるため事業部内に企画デザイン部署が設けられ
Kongsberg i-XE10が稼働している

運用していく上で期待される大きなメリットは、印刷不良が続いた時に、原紙メーカーに向けて材質の変化点など 製造背景を確認できるのではないかという点です。大量の印刷パッケージや台紙を検品していく中で、資材自体にもともと付いていた 黒点や汚れなどが連続して見つかることがある。紙工に携わる中で、紙は「生きたもの」と認識させられることがあります。 ちょっとした湿度の違いでも品質が変わり、変形もする。ですが、印刷加工が仕上がったパッケージを高速ブランクス検査装置NIT-500に通し画像をデータとして残すことで、 状態の変化点を追うことができ、必要があれば原紙メーカーに不良発生時期を伝え、交渉することもできるようになると思います。

また、高級なパッケージなどに使用する資材も社内で明確な理由を持って再検討できるようになる効果も見込めます。 ありとあらゆる種類の紙がある中で、商品価値に対して選ぶ紙を、不純物の含有量から見直すことができるようになるのは、 さらなる品質向上を目指すのに一役買うと言えます。あるパッケージについて、これが適した紙だという社内認識が、 NIT-500で検査する事により覆されることもあるのではと想定しています。

これだけ印刷技術が進歩し不良を出さない技術システムが発展しても、なお一定の条件を保つこと、印刷不良を発生させないことは難しい。 だからこそ納品前に検査し、お客さまの手元に渡るのを防ぎたい。というのが本音としてあります。 完成品のクオリティに自信を持ってお客さまへ提供するための最後のフィルターとして、高速ブランクス検査装置NIT-500は今の時代のニーズに合っていると思います。

日本紙工株式会社

http://www.nihonshiko.co.jp/

京都市南区に本社を置くパッケージ・包装資材・商業印刷などを総合的に手掛ける会社で、創業は大正9年と非常に歴史が古い。

導入ソリューション

高速ブランクス検査装置
NIT-500シリーズ

詳しくはこちら検出の難しかった特殊印刷・特殊紙に対応し ホログラム・箔押し・エンボス・ニスなど表面加工の不良検査にも対応。 製品の質を高める高速ブランクス検査機

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