ブランクス検査装置NIT-500により実現した
多様化する表面加工における高精度検査体制

導入機器

オカハシ株式会社



お話を伺った 新野工場長

オカハシ株式会社は奈良県橿原市にある創業60年を誇る老舗のパッケージ製造会社。高付加価値パッケージ製造を得意とする同社にとって、NIT-500導入はどのような効果があったのか。

ブランクス検査装置NIT-500により実現した
多様化する表面加工における高精度検査体制

「誠実と感謝の精神で理想のカタチを奈良から発信」を企業理念とし、化粧品・食品・薬品・雑貨などをはじめとした、パッケージ全般を手掛ける会社である。 特に多彩な表面加工を施した高付加価値美粧パッケージの製造を得意とし、またその材料も紙だけにとどまらず、クリア・蒸着系資材など、非常に多岐にわたる。 また同社は、中国に海外事業拠点を持ち、日本クオリティのモノ作りを大規模に手掛けていることでも有名である。 同社は、ブランクス検査機NIT-500を中国の拠点に続いて奈良の本社工場にも導入した。その導入効果を本社工場の新野工場長に伺った。

「私は約8年間、中国の無錫工場に勤めており、昨年の10月日本に戻ってきました。NIT-500はこの無錫工場で運用をスタートさせ、 その当初から携わってきていますが、その検査品質には非常に満足しています。弊社ではインライン検査・枚葉検査・ブランクス検査の3検査を状況に応じて 実施していますが、最も検査要求の厳しい物はブランクス検査を実施します。その中核を担っているのがNIT-500です。 現在無錫では2台のNIT-500を運用中ですが、その運用実績の結果、この度国内工場での追加導入を決定しました。」

−−NIT-500を導入されたきっかけは?

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「弊社が製造するパッケージはほぼ表面加工があり、複数種の加工が施されているのも珍しくない。検査装置自体は以前から所有はしていましたが、 この多種にわたる表面加工を全て的確に捉えられる物が無く、例えばある1つの加工に検査基準を絞ると他の加工が検査できないといったような状況でした。 そうなると人海戦術による目視検査となってしまい、100万単位での大ロットとなると何十人という体制で対応していました。人が行うので 当然検査品質のバラつきもあり、時間もコストもかかるのですが、高品質を実現するには検査工程は無くせない。そんな時に出会ったのがNIT-500です。」

−−NIT-500では要求を満たす検査を行うことが出来たということですか?

「はい。他の検査装置では光沢のある凹凸、疑似エンボスの検知精度に特に問題がありました。それがNIT-500では完全に検知することができた。 もちろん他の表面加工も検知できる状態で、です。それに加えて裏面の検査も同時に出来てしまう。食品パッケージなどでは裏面の汚れも致命的になりますから、 これらの要求をクリアしたNIT-500のポテンシャルの高さは驚愕でした。」

−−導入後の効果、機械を使用した感想は?

「まず検査品質と速度の向上。これは当然ですが、案件に応じて検査基準レベルをコントロールしやすいオペレーションのしやすさがいいです。 次にフィードをトップフィード・ボトムフィードと簡単に切り替えられる機構。キズの入り易い蒸着紙やマットコートを施しているものにも対応できます。
3点目は一度検査を開始すればノンストップで機械を回すことが出来る点です。これが重要な点で、他の機械では機構上の問題で検査物の補充の際に どうしても機械が止まってしまう。止まる時間自体はそんなに長くの無いのですが、大ロットを長時間回す際はこのダウンタイムの有無が 無視できない時間となって出てきます。それが無いNIT-500では機械のポテンシャルを引き出しやすいです。4点目は運用用途に合わせて機械構成を カスタマイズできることです。無錫の方では人件費の面で日本より有利という事情もあり、機械1台につき、3人のオペレータを基本として付けています。

機械オペレーションを役割分担する代わりに機械の回転速度をほぼ最速の50,000枚超/時間にし、大ロットを捌きやすくするという運用体制です。 それを2台24時間体制で運用しています。10万単位の検査を1日でこなすこともあります。その結果無錫では検査要員を半分にすることができました。 対して日本では、回転速度を落とし10,000枚/時間ほどでの運用を想定する代わりにスタッカーを装備し、1人体制でオペレーション出来るような 仕様にしています。日本では導入後あまり時間が経っていない状態なので不慣れな部分はありますが、これもすぐに改善され、回転率が上がると思います。」


国内では一人体制のオペレーションで運用。
機械操作、資材セット、ピックアップを一人でこなす。

NIT-500 の導入メリットについて工場長は、印刷物の検査だけでなく、会社全体の品質管理体制も大きく改善出来る可能性があると言う。

NIT-500では不良判定が出たパッケージの画像を全て記録・保存しています。それにより、不良個所の回数や頻度も管理することができます。 これを分析することにより、どの工程でどんな不備がどれだけ発生しているのかの統計を取り、その機械のメンテナンス等に役立てることができます。

例えば裏面の油汚れ付着が多いようなら印刷機のメンテナンスを実施、紙粉が多いようなら打ち抜き機やその周りの清掃状況の確認、虫などの異物混入が出た際は異物混入対策の見直しや注意喚起、といった感じです。設備全体に対して対策を取れば品質だけでなくロスによるコストカットにも繋がります。
NIT-500のフィードバック機能は品質管理部門だけでなく、会社全体の業務改善にも役立っています。」

美粧性、品質を非常に高いレベルで要求される案件を長年提供し続けてきた同社ならではのお話を伺うことが出来た。

オカハシ株式会社

http://www.okahashi-co.co.jp/

オカハシ株式会社は奈良県橿原市にある創業60年を誇る老舗のパッケージ会社です。高付加価値パッケージ製造を得意としています。

導入ソリューション

ブランクス検査機
NIT-500シリーズ

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