Wonder Jet × Intelligent Boxによる
段ボールケースのデジタル製造ラインの構築
導入機器
和光紙器株式会社
お話を伺った
(右から)
サーキュラーエコノミー事業部 専任部長 八幡氏
製造部 減容加工 オペレータ 細井氏
工場長 松尾氏
製造部 生産管理 課長 渡辺氏
和光紙器株式会社は埼玉県川口市にある1962年創業の会社。
段ボール製品をはじめ、発泡緩衝材加工・化成品・真空成形トレーなど、工業用包装資材を幅広く手掛ける。
同社はフレキソ印刷と同等レベルの低コストインクを使用し、段ボールへのダイレクトフルカラーインクジェットを行う高速プリンター
Wonder Jet WD250-16A++
と段ボールケース製造におけるカット・罫線加工を1パスで行えるオンデマンド製箱機
IB-3000 Pro
を導入した。
今回は小ロット多品種へのさらなる対応力強化と、製造のデジタル化を目的として段ボール加工を担う岩槻事業所に設備を導入。
その経緯と効果をサーキュラーエコノミー事業部 専任部長の八幡氏、工場長の松尾氏、製造部 生産管理
課長の渡辺氏、製造部 減容加工 オペレータの細井氏に伺った。
小ロット多品種時代に対応する
最新設備へのアップデート
導入のきっかけは?
八幡氏
弊社では、お客様のさまざまなご要望にお応えするため、多品種小ロット生産に対応できる工場づくりを進めてきました。
その一方で、より多くのご要望に柔軟に対応していくためには、従来の生産体制だけでは限界を感じていました。
特に、生産性の向上や対応できる加工範囲の拡大、段取り替えの効率化など、
今後のものづくりをさらに進化させるためには、設備の見直しが必要だと考えていました。
また、生産に必要な抜型や版の保管についても、お客様にご負担をおかけしている部分がありました。
そこで、ロットや仕様によっては抜型や版を不要にできる仕組みをつくることで、お客様の負担を少しでも減らしたい。
弊社のためでもありますが、お客様の型管理負担を低減させたい。
今までの恩返しもかねての検討でした。
また、今後を見据えて熟練者に依存しない設備のデジタル化を進めたいということも大きなきっかけでした。
2つの設備を選んだ決め手は?
松尾氏 複数の設備を検討する中で、弊社が目指す 「多品種小ロットへの対応力向上」 「生産性の向上」 「お客様負担の軽減」 という目的に最も適していると感じたのが、NSKさんの製品設備でした。 また機械の単体性能だけでなく、今後の進化・拡張性や、設備同士の連携など、 生産ライン全体の可能性も考えたとき、NSKさんがその目標に対し、最も可能性を感じた提案をしていただいたという点も大きかったです。
機械の使用感は?
細井氏 IB-3000 Proはカット・スリット・罫線加工を1パスで行い、50を超える形状パターンに対応しており、従来設備から段取りや作業工数を大幅に短縮できました。 特にC式などは今まで3回通していた加工が1回で終わるので、作業時間は半分以下に、資材の取り回し回数も少なくなり省力化にもなっています。 サイズ登録をしてしまえば、誰でもその日のうちに使える操作性で、完全に属人化が解消されています。
渡辺氏 Wonder Jetに関しては、オンデマンド印刷機の導入自体が弊社では初めてでしたので、当初はデータ作成から手探りでの作業でしたが、DTP能力もその中で向上していきました。 デジタル印刷になったことで、従来のフレキソ印刷機では必要だった印版の取付け・機械のセット時間・印版の洗浄時間などが不要となり、印刷開始までのリードタイムが大幅に短縮できました。 品質に関しても、フルカラーになったことによる表現力の向上により、美粧ケースの印刷が可能になり製品の幅を広げられましたが、 やはり印版が不要で1枚の印刷でも費用を抑え、もし印刷データの修正や差し替えが発生したとしても、直ぐに修正対応が可能になったことが一番大きなメリットだと感じました。
導入後の運用で変わった点は?
松尾氏
従来機では職人の経験や勘、コツに頼る部分が多く、特定のオペレーターでなければ対応が難しい作業もありました。
そのため、生産対応の幅を広げるうえで、属人化の解消は大きな課題の一つでした。
今回の新設備の導入により、機械操作の簡潔化や作業のデジタル化が進み、これまで経験に頼っていた部分を数値やデータで管理しやすくなりました。
その結果、特定の人に頼りきるのではなく、誰もが安定した作業を行える体制づくりに向けた道筋ができたと感じています。
また、生産性の向上や品質の安定化・作業効率向上により、多品種小ロットへの対応力も高まり、お客様のご要望に対してこれまで以上に柔軟にお応えできるようになりました。
管理面では、印版が不要になったことで、保管場所の問題が解消されたことも大きな効果です。
型や版の保管に関わる負担を減らせたことは、社内だけでなく、お客様にとってもメリットのある改善だと考えています。
さらに、今回の設備導入に合わせて工場設備をリニューアルしたことで、製造現場の環境改善にもつながりました。
働く環境が良くなったことで、社員のモチベーションも高まり、現場全体に前向きな変化が生まれています。
デジタル生産は小ロット帯を中心に細かい仕様変更が多い案件に威力を発揮している
今後の展望について
細井氏
包装資材には、段ボール製品・化成品・リサイクル材を用いた製品など、それぞれに異なる長所があります。
大切なのは、どれか一つに偏ることではなく、それぞれの素材の良さを活かしながら、お客様の製品や使用環境に合った選択肢をご提案することだと考えています。
今回の導入は単なる設備更新ではなく、“段ボール製造のあり方を変える一歩”だと考えています。
今後は
・ デジタル製造比率の拡大
・ 新素材・リサイクル材との融合
・ 小ロット市場のさらなる開拓
を軸に、包装資材を通じて、ものづくりと循環型社会の両方に更に貢献していきたいと考えています。
和光紙器株式会社
企業HPhttps://www.wakosiki.co.jp/
和光紙器株式会社は埼玉県川口市にある1962年創業の会社。 段ボール製品をはじめ、発泡緩衝材加工、化成品、真空成形トレーなど、工業用包装資材を幅広く手掛ける。 同社の強みは、こうした複数の素材・加工方法を組み合わせ、顧客の用途や環境方針に応じた最適な包装を提案できる点にある。 また段ボール・緩衝材を含めた一括提案が可能な点も評価されている。
導入ソリューション
ダイレクトインクジェットマシン
Wonder Jet WD250-16A++
詳しくはこちら 最高2.5m/sの高速印刷を行う段ボール向けデジタルインクジェットプリンター。 段ボールシート特有の反りにも強く安定した連続印刷を実現。 マルチパス方式モデルは高精細印刷を得意とする。
オンデマンド製箱機
Intelligent Box IB-3000 Pro
詳しくはこちら 段ボールケース製造におけるカット・罫線加工を1パスで行えるオンデマンド製箱機。 製造するパッケージの形状・サイズをタッチパネルから入力するだけで、CADによる作図を行うことなく1点から様々な形状の段ボールケースを作成可能。