マルチブランキングマシンと面板作成機の導入で実現
省力化と高品質化の両立

栄紙工所



お話を伺った 高田様

栄紙工所は、大阪府大阪市内で1985年の創業以来、一貫してパッケージの抜き加工を専門業務として少数精鋭ながらも計3台の平盤打抜機を所有し、高い技術力で、化粧品パッケージを中心とした高品質パッケージの後加工をメインに事業展開をしている。

マルチブランキングマシンと面板作成機の導入で実現
省力化と高品質化の両立

栄紙工所は、オートツールチェンジャー付き面板作成機 NS-Crease Line 8ATCマルチブランキングマシン MBMのツインヘッドタイプを導入した。 導入きっかけと効果を業務全般を管轄する工務の高田様にお話しを伺った。

NS-Crease Line、MBM導入のきっかけは?

弊社では大きくボトルネックになっている2つの業務に対し、効率化・省力化のための取り組みを検討していました。1つ目は抜加工時の面切り作業で、これまでは手作業でしたが、ムラ取りに非常に時間が必要でした。弊社は化粧品パッケージを多く手掛けていますが、そのほとんどに非常に厳しい品質を要求されます。会社によっては罫線不良を1枚1枚目視検品されるほどです。

そのため少しの妥協も許されず、熟練者による調整作業が必須でした。この作業をマニュアル化し、誰でも作業ができるようにすることが1つ。2つ目はムシリ作業の省力化です。どこの紙工会社でも同じかと思いますが、手作業による単純な力作業は非常にきつい業務です。どうしても作業を後回しにし、溜まってしまったムシリ作業を残業で対応するということが普通となっていました。
昔からの習慣で工賃として取れない仕事だからこそ、ここは徹底的に合理化してコストダウンしたい。これを改善すると言うのが2つ目の取り組みです。

本製品を選んだ要因は?

先の2つの課題を同時に改善することを目標としていました。どちらか片方だけの改善では、根本的な業務全体のスピードアップにはならないと考えたからです。

この2つを専門的に提案してくれる会社は少なく、他社で試作してもらった面板では、跡がついてしまったりと、テスト結果もあまり良いものではありませんでした。 そんな中、NSKさんは他ではうまくいかなかったテストに対しても何回も付き合って頂き、試行錯誤の末クリアすることができた。 機械の処理能力・設置スペース的にも規模が合っており、最終的には何の迷いも無くNSKさんからの導入を決定しました。

品質に妥協が許されない中、導入には様々な課題をクリアする必要があったことが伺える。

NS-Crease Line導入の感想は?


デプスゲージを使って罫線溝の深さをチェック
0.01mmレベルの加工精度を安定して維持できる

弊社では、コンピュータを介して動作する機械をNS-Crease Lineで初めて導入しました。もちろんCADソフトによる図面作図作業もこれが初であり、少なからず抵抗感はありました。 しかしパッケージ専用CADシステムArtiosCADは非常に分かりやすく、面板用データも、用紙のパラメータを入れるだけで簡単にでき上がり、面付けや付け合わせも簡単なので材料を限界まで効率よく使うことができる。細かい修正も簡単に対応できるので、すぐに習得できました。 機械も、ツールの高さ計測やツールチェンジは全自動で、データを出力すればあとは全て自動でやってくれます。精度も非常に安定しているので、他の場所で別の業務ができる。2週間ほどで立ち上がったと思います。

導入後の効果は?


面板加工が機械化・自動化できたことで
トムソンの予定に先駆けて
面板を用意することが可能に

まず面板機を導入したことで、罫線の品質が格段に上がりました。段取り時間も1時間以上を要していたムラ取り作業は、20分以内で完了できるようになりました。 一番大きかったのは、誰でも同一品質の面板を、計画的に作れるようになったことです。

弊社では1カ月ほど前から仕事の段取りが決まりますが、それに合わせてスケジュール通りに面板作成を行えるようになりました。今ではパートの方に制作を任せており、10時~15時の勤務を2日行って頂くだけで、1週間分の面板作成が前もって完了できています。おかげで飛び込みの案件に対しても、完全に余裕を持って対応できます。

時間的な余裕ができたことによって、これまでできないと思っていた複雑な形状の面板作成に対してもチャレンジできるようになり、実際に面板化できた案件も増えています。

MBM(ブランキングマシン)導入の感想は?

NS-Crease Lineと違い、こちらは機械単独で動くため、立上がりはよりスムーズでした。弊社は、比較的小型のパッケージが多面付けされている物が多く、ピンを入れる数が少なく済むので、段取り変えが短時間で行えます。 2,000ショット当たりの案件が一番多く、平均して1日に10~12案件をこなしていますが、残業なしでやり切ることができています。

あとは抜いたものをその場で1束づつ手にとって、チェックしながら作業ができるオペレーションスタイルも良好です。

MBM導入後、この機械を見学に来られる方が増えたのですが、みな裏側にキズやピン跡がつかないのか?と質問してきます。その時は実際に目の前で抜き作業をし、跡がついていないことを確認してもらっています。 抜きの品質、紙揃え、ピンの入れ方さえ適正であればキズはつかないと断言できます。

導入前と後の効果は?

MBMは、導入時点でムシリ待ちの仕事が山積みだったため、初日からフル稼働でした。その効果もあって立上がりも非常にスムーズで、すぐに導入効果が数字となって現れました。

主に処理するボリュームは先ほどお話しした通りですが、大きいロットでの実績では、25, 000ショットの案件を9時~15時の間で処理できたことです。それに要した人員はトムソンとMBMのオペレータ各1人のみです。実際、手作業によるカットを行っていた時は、多い時で10人掛りになることもあったという。今ではその作業は1人で行っている。

昔であればムシリに3人付けて、ようやく同じ時間で処理できる状態でしたので、省力化の効果は非常に大きいと実感しました。


MBMの段取りの様子

品質的な効果としては、紙粉の軽減による紙粉清掃作業が少なくなったことです。化粧品パッケージの多くは、表面にフィルムが貼ってあり、ムシリを行うとフィルムのヒゲと共に紙粉が製品に残り、それを除去する作業がありました。

それをMBMで処理すると、ヒゲが抜きカス側に留まり、製品が綺麗な状態で上がってきます。汚れ・キズを付けないために、できるだけ製品に触れる回数を少なくしたいので、清掃作業を少なくできたのは予想外の効果でした。

ムシリ作業の負担が軽減できたことで、これまでは重労働がゆえに消極的だった単純なムシリ案件に対しても、積極的に営業をしやすくなりました。とくに台紙などの案件は、化粧品パッケージほど品質に敏感になる必要も無いためやりやすく、MBMにうってつけです。

2つの機械を導入したことで、掲げていた経営課題に対して効果を得ていることが数字として現れていた。最後に今後の展望について伺った。

「導入目標としていた課題に対しては、順調にクリアできていると思います。当社が掲げる品質重視というスタンスを変えることなく、可能な限りマニュアル化して特定の人でないとできない作業をなくし、 働くべき時には働き、休むべき時にはきっちり休める、メリハリのある職場をさらに目指していきます。」

栄紙工所

大阪府大阪市内で1985年の創業以来、一貫してパッケージの抜き加工を専門業務としている。高い技術力で、化粧品パッケージを中心とした高品質パッケージの後加工をメインに事業展開をしている。

導入ソリューション

小ロット生産対応型
マルチブランキングマシンMBM

詳しくはこちらパッケージ、カード、台紙、ラベルなどを落丁するマシンとしてリリースされた 小ロット生産型ブランキングマシンである。 ツインヘッドタイプは入れ子や付け合わせを含む配置に最適。型を作成する必要がなく、多種多様なブランクス形状にフレキシブルに対応できる。

インテリジェンス面板作成機
CRESE LINE 8ATC

詳しくはこちら面板加工専用機。オートツールチェンジャー付き面板作成システム。検査用カメラも搭載され、木型製造のクオリティを守ります

総合設計CADシステム
Artios CAD

詳しくはこちら世界で使用されるグローバルスタンダートCAD。図面作成だけでなく、作成物の情報管理機能(データベース)を持ち合せるため、リピートオーダーや作成情報をCADで管理できる。過去の作成物を無駄にせず資産として運用する要のソフト。

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