マルチブランキングマシンで推進する
業務環境改善への取り組み

有限会社高田紙工所




代表取締役 高田様

有限会社高田紙工所は大阪府大阪市に1968年の創業以来、一貫してパッケージの抜き加工を専門業務としている。創業当初は手差しのトムソン機1台からスタートし、設備の増強を行いながら1995年に現所在地へ移転。
少人数でありながらも計5台のトムソン機を所有し、高品質なパッケージを提供している非常に活気のある会社である。

MBM導入での短納期化もPRポイントになりますが、工程の機械化による品質向上が大きなポイントになると思います。


同時に導入した自動昇降リフターも省力化に貢献

マルチブランキングマシンMBM・ツインヘッドタイプ導入のきっかけは?

高田様「ムシリ作業を機械化するにあたり、大きな目標が2つありました。1つ目はムシリ作業の省力化と高品質化。2つ目は業務改善による会社や社員のステップアップ促進です。」

1つ目の省力化について詳しくお聞かせ下さい

高田様「弊社ではマルチブランキングマシンMBMを入れる前は全てのムシリは手作業でした。抜き加工を行っている会社すべてに言えることだとは思いますが、この作業が非常に重労働で、時間のかかる作業でした。繁忙期になると、全社員総出でムシリ作業をすることもあります。社員数がそれほど多くないなか、このムシリ作業に手を取られてしまうと他の業務に支障をきたし、残業も多く発生する状態が慢性的に起こっていました。まずこれを改善するのが目的の一つです。

次に、製品の品質向上を図ることも大きな目的です。手作業となるとハンマーによる打痕や怪我による血液の付着などがリスクとして常に付きまといます。当然そうならないように常に注意を払って作業をしていますが、そうすると当然作業効率は下がってしまい、大きな作業ストレスにもなっていました。これを改善するには機械しかない。これが導入のきっかけです。」

2つ目の会社や社員のステップアップとは?



製品にキズをつけないよう気を付けながらの力作業は大きな負担を伴う。
この負担を軽減する施策としてMBMを導入

高田様「スキル向上に乏しい単純な力作業というのは本当に過酷です。長時間、身体を酷使する割には、得られる技術やスキルがほとんどない。仕事に対するモチベーションも上がりづらい。社員に対して、新たなことに取り組ませる機会を損失させていると感じていました。

また新入社員の採用活動中、面接時に現場を見せることがあるのですが、ムシリの現場を見て内定を辞退されたことも過去にありました。社員採用には不利に働く可能性が高いので、できれば見せたくないというのが本音ですが、業務内容的に避けては通れない工程なので、隠すというわけにもいかない。結果的に人員不足を引き起こします。

この業界では後継者不足が深刻な問題となるなか、弊社では幸いにも後継者ができました。それは嬉しいのですが、この過酷な環境をそのまま何もせずに後継に託すということに引け目を感じていました。私が在任中に現場環境を改善し、社員に新たなスキルアップにチャレンジしやすい環境を作る。そして社員だけでなく、会社もさらに成長していくための土台を作る。これが会社や社員のステップアップの意味であり、私に課せられた責務だと考えました。」

ムシリの省力化だけではなく、社員ひいては会社の成長の為にもムシリ作業の機械化は必須という考えがあっての導入であるという。

MBMに決定した要因は?

高田様「弊社では5000~6000ショットの案件が一番多いのですが、業務規模的にマルチブランキングマシンMBMが一番バランスの取れたスペックだったのが最大の要因です。ムシリ機導入にあたり、ハンドタイプのムシリ機と全自動タイプの2種類を見たのですが、ハンドタイプではあまり省力化の効果がなく、お世辞にも社員に使わせたいと思うようなものではありませんでした。全自動タイプは、前段取りのための制作物を別途作る必要があるため、オペレータの負担が大きく、スペック的には高機能ですが、弊社の標準ショット数では性能過剰に感じました。価格や設置面積的にも厳しく、要求にあうスペックの物がありませんでした。

その時、マルチブランキングマシンMBMを導入した京都の株式会社波部太陽堂さんで内覧会をするという案内を頂き、弊社の専務と若手社員の2名で見学に行きました。正直あまり期待はしていなかったのですが、内覧会現場から連絡があり、これならいける、操作も簡単そうだという内容と共に、機械の動画が送られてきました。その後、実機評価を行い、弊社の業務スタイルにもマッチすることを確認し、導入を決定しました。手ごろな価格で副資材の準備が不要、横長の筐体サイズで作業レイアウトの融通がききやすい。まさに自分が求めていたスペックのマシンでした。」

機械の使用感はどのような印象ですか?



機械前方でほぼ全ての作業が完結できる

高田様「内覧会に参加した社員がそのまま担当オペレータとして機械を操作していますが、内覧会で見た印象通り、簡単な操作性で使用できると好評です。ピンのセット、製品のセット、抜きカスの取り出し、機械操作の全てが1か所で完結でき、あちこちに移動する必要がないので作業効率が非常に良いと聞いています。機械に慣れるまで多少時間を要すると思っていましたが、思っていたより早く機械が立ち上がってくれた時はうれしかったですね。」

導入後の効果は?

高田様「まず第1の目標としていた省力化・高品質化に関しては大きな結果が出ています。現段階では5000~6000ショットを3〜4件こなすのが平均的な稼働となっており、5時間ほどで完了しています。大ロットでは5万ショットを1日半かからずにこなしたこともあります。これは抜きの速度とほぼ同じペースで、これを1人でこなすことができました。

品質に関しても、キズによるロスの削減はもちろんですが、予定外だったのが紙粉の軽減です。機械による均一な力の掛り方が、紙粉軽減に一役買っているのだと思います。残業も着実に減ってきているので、第2の目標を実現するための取り組みも本格化させる予定です。」

最後に今後のビジネス展望についてお聞かせ下さい。

高田様「まずは案件獲得に向けた、得意先へのPRを積極的に行っていきたいです。短納期化もPRポイントになりますが、工程の機械化による品質向上が大きなポイントになると思います。弊社は品質に厳格な化粧品や食品のパッケージも多く、昔と比べその要求レベルは年々高くなっています。時にはさらにより厳格な品質を要求されることもありますが、マルチブランキングマシンMBMがあれば自信を持って対応できます。

 今後、パッケージは脱プラスチックの流れが加速し、それに代わる形で紙製パッケージの採用がさらに増えてくると考えています。そうなると多種多彩な形状に対するブランキング作業をマンパワーだけに頼るのでは無く、機械を有効活用したスマートな処理を如何に行えるかが、会社の今後を大きく左右することになる。マルチブランキングマシンMBMによる業務改善はまだ始まったばかりです。今後も会社と社員が一体となった働き方改革を実施していきたいと思います。」

有限会社高田紙工所

有限会社高田紙工所は大阪府大阪市に1968年の創業以来、一貫してパッケージの抜き加工を専門業務としている。
創業当初は手差しのトムソン機1台からスタートし、設備の増強を行いながら1995年に現所在地へ移転。
少人数でありながらも計5台のトムソン機を所有し、高品質なパッケージを提供している非常に活気のある会社である。

導入ソリューション

小ロット生産対応型
マルチブランキングマシン MBM

詳しくはこちらパッケージ、カード、台紙、ラベルなどを落丁するマシンとしてリリースされた小ロット生産型ブランキングマシン。型を作成する必要がなく、多種多様なブランクス形状にフレキシブルに対応できます。

自動昇降機能付き
ハンドフォーク

詳しくはこちら荷物・資材の運搬の省力化を実現した誰でも簡単に操作できる自動昇降機能付ハンドフォーク。作業者の負担軽減と作業時間の削減を実現。既存の設備に簡単に追加導入できます。

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