見積業務の標準化と利益管理強化を実現
Web PiCSYSによる業務改革への挑戦

上六印刷株式会社


お話を伺った
経営管理部 原価管理課 課長 志野氏 (右)
経営管理部 原価管理課 松田氏 (左)


上六印刷株式会社は奈良県生駒市に本社を置く、オフ ・ グラビア ・ シルクなどの各種印刷から表面加工・ 抜き ・貼り ・アッセンブリまでの生産工程を一貫して行う体制を持つ企業。

同社は印刷紙器 ・ シール ・ POP / ディスプレイ業界向けに特化して作られた、案件発生や見積作成 ・受注内示段階から製造 ・出荷 ・在庫管理にいたるまで、最小限の人員と工数でシンプルに情報を繋げる情報管理システム「PiCSYS」のクラウド運用版「Web PiCSYS」を導入した。インターネット環境さえあればどこからでも使用できることが最大の特徴である。

同社では、多様化する製品仕様や原材料価格の変動への対応に加え、拠点をまたいだ情報共有や見積業務の効率化が課題となっていた。 そこで2010年より運用してきた従来版のPiCSYSをベースに、クラウド型のWeb PiCSYSへ移行。 見積精度の向上と利益管理の強化を図ることで、さらなる業務改革に取り組んでいる。 今回の導入の背景や効果について経営管理部 原価管理課 課長の志野氏と松田氏に話を伺った。

誰でも同じ答えを出せる会社に
見積精度と利益管理を会社全体で統一

和光紙器株式会社に設置されたIB-3000ProとWonder Jet

導入のきっかけは?

上六印刷では2010年頃からPiCSYSを活用していたが、長年運用を続ける中で課題も見え始めていた。 特に奈良本社に設置されたサーバーを大阪・東京の各拠点から利用する運用では、レスポンスの低下が大きな問題だったという。

志野氏  「各拠点にPiCSYSを導入していましたが、東京や大阪から奈良本社設置サーバーのPiCSYSを利用すると処理が重くなることがありました。 その結果、営業担当者によってはPiCSYSを使わず、過去のデータを参考にExcelで見積を作成するケースが増えてきました。 Excelによる見積はスピーディーな反面、データがシステムに蓄積されず、会社として履歴を管理できません。 あとから『なぜこの価格になったのか』を追うことも難しくなります。 見積業務をきちんと管理できる状態に戻したいという思いがありました。」

また、旧システム導入から15年近くが経過し、原価構造も大きく変化していた。

松田氏  「当時と今とでは紙代や加工費、考え方そのものが違います。今の製造原価に近い見積を出せる仕組みに見直したいと考えていました。」

Web PiCSYS操作の様子
社内全端末でWeb PiCSYSを利用できる環境に

Web PiCSYSを選んだ決め手は?

Web PiCSYSへの移行は、単純なクラウド化だけでなく、見積の精度と利益管理を会社全体で統一したかったのだという。

志野氏  「最初は単価テーブルの見直しを考えていました。 しかし話を進めるうちに、せっかくなら見積の考え方そのものを見直そうという話になりました。 その中で我々がNSKさんへ要望したのが、実際の生産工程に近い見積計算の実装でした。 従来は数量ベースの要素が大きかったのですが、今回は印刷時間や加工時間など『時間の概念』を取り入れた原価計算を実装していただきました。 かなり弊社の要望を反映していただいたと思います。」

さらに、営業担当者ごとの見積ばらつきも課題だった。

松田氏  「営業によって利益率に差が出ることもありました。 会社として利益管理を行うためには、誰が見積しても同じ基準で算出できるシステム環境の統一が必要でした。 そのためには使いやすい高レスポンスなシステムが必須であり、NSKさんからの提案がPiCSYSのクラウド化でした。」

 

使用感はどうか?

本稼働後、最も驚いたのは操作性だったという。

志野氏  「旧PiCSYSのイメージがあったので、最初に触った時は驚きました。画面が見やすく、直感的に操作できます。 新人が触っても流れに沿って進められるので教育も非常に楽になりました。 見積作成スピードも大きく向上し、一案件10分程度で見積を作成できます。 今までは複数の案件を見積するのにかなりの時間がかかっていましたが、作業負荷は大きく下がりました。
今は各営業担当が自分のPCから利用できます。 同時利用もできますし、端末の取り合いもありません。 営業からの問い合わせ対応も同じ画面を見ながら行えるので非常に便利です。」

Web PiCSYSにて営業からの問い合わせに同じ画面でやり取り
営業からの問い合わせにも同じ画面を見ながらやり取りをする

 

特に評価している機能は?

志野氏  「例えば紙代が来月から上がる場合、『何月何日からこの単価を適用する』という設定ができます。 しかも過去の単価も残るので、価格を戻す場合も簡単です。 今まではシステムの使用を止めて単価を入れ替えるような作業が必要でしたが、その手間がなくなりました。 原材料価格が変動する今の時代には非常に助かっています。」

志野氏  「従来でもCADデータを利用した面付はできましたが、Web PiCSYSでは定型形状であればCADなしでも面付シミュレーションが行えます。 営業担当者でも簡単にシミュレーションできるため、見積精度向上につながっています。」

 

導入前と導入後でどのような効果が出た?

志野氏  「今ではほぼ全員がWeb PiCSYSを利用しています。利用率が100%近くまで上がったことは非常に大きいです。」

松田氏  「営業から『なぜこの価格になるのか』という問い合わせはかなり減りました。 実際の原価に近い見積が出ることで、納得感を持って使ってもらえています。」

志野氏  「誰がどのような見積を作ったのかを管理側で確認できるようになりました。 以前は営業任せだった見積が、今は会社として管理できるようになりました。 今後は利益率に応じた承認フローなどにも活用していきたいと考えています。」

Web PiCSYSキャプチャ画面
特に評価が高かった価格予約機能と面付シミュレーション機能は見積作成の効率・精度アップに貢献。

 

「誰でも同じ答えを出せる会社にしたい」

志野氏は、今回の導入効果を単なるシステム更新ではないと語る。

志野氏  「大切なのは、担当者によって見積結果が変わらないことです。 誰が作っても同じ答えになる環境を作りたいと思っています。 将来的な構想として持っているのは、営業活動と見積作成を分業することです。 営業はお客様と向き合う時間を増やし、見積作成は内部の専門部門が担う。そういった体制も視野に入っています。 Web PiCSYSは、その実現を支える重要な基盤になると考えています。」

さらに今後は社外からの安全なアクセス環境も整備し、営業先や出張先での活用も検討している。 上六印刷におけるWeb PiCSYS導入は、単なるクラウド化ではない。 見積業務を標準化し、利益管理を強化することで、企業全体の競争力向上につなげる取り組みとして成果を上げ始めている。

 


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上六印刷株式会社

企業HP
https://www.ue6.jp/

上六印刷株式会社は今年で77期目を迎える奈良県生駒市に本社を置く会社。 企画設計から始まり、オフ・グラビア・シルクなどの各種印刷から表面加工・抜き・貼り・アッセンブリまでの生産工程を一貫して行う体制を持つ。 化粧品・医薬品をはじめとした機能性だけではなく美粧性を持つパッケージの製造をメインに手がける老舗の会社である。

上六印刷株式会社外観



導入ソリューション

クラウド版情報管理システム
Web PiCSYS

Web PiCSYS

詳しくはこちら 印刷紙器・シール業界・POP/ディスプレイ業界向けに特化して作られた、 案件発生や見積作成・受注内示段階から製造・出荷・在庫管理にいたるまで、 最小限の人員と工数でシンプルに情報を繋げる情報管理システム、PiCSYSのクラウド運用版。 インターネット環境さえあればどこでも幅広い端末から利用可能。

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