印刷紙器業界
Artios CADと中心とした、構造設計から生産、工程管理に至るまでの全てを円滑に流すためのワークフロー
印刷紙器では1つの製品に対して、単面図構造設計に始まり、その図面を下絵にしてのパッケージデザイン、面付け作業、製版・刷版作業、面板や抜木型の作成、小ロット生産など、1つのCADデータをスタートとして、様々な用途に使用されます。まさにCADが全ての工程において中心的な役割を担っているといえ、構造設計以下の工程にデータをスムーズに且つ安全に流すことが業務のスムーズ化やミスの軽減、クォリティアップに繋がります。
逆を言えば、この流れがスムーズでなければ、コストダウンやスピードアップを狙ったCTP化や抜木型内製化などを行ったとしても、十分な効果を発揮できない可能性があります。
NSKではこの各工程間の流れをスムーズにするための手段をご提供します。
印刷紙器業界向け制作工程の詳細は以下をクリックしてください。
導入事例:パッケージ・包装業界
パッケージや包装業界への導入事例はこちらからご覧ください。
パッケージ設計について
設計デザインからCTP・抜木型ワークフローへのリンク
印刷紙器における構造設計は、単なる単面図設計だけでなく、その後の工程である面付け、その面付けデータが利用されるCTPでのデジタル殖版や、面板・抜木型作成など、まさにCADが設計のみを行う道具だった時代は終わり、製造工程全般に影響を与える中心的役割を持つようになりました。
Artios CADの優位性は、作図にとどまらず、その後の工程へ渡すデータを短時間で作成するための機能が用意されています。
面付けレイアウトの作成・・
作成した単面図に対してマウス操作だけで面付けが行えます。
入れ子の種類や溝幅の設定などが自由に行え、専門的な知識は必要ありません。社内の面付けルール・クォリティを統一するのにも役立ちます。この面付けデータがその後の CTP ・木型作成やサンプル作成・小ロット生産へと、ネイティブデータのまま使用されます。
面板・木型データの作成・・
上記で作成した面付けデータに 1 手間加えるだけで、面板データも簡単に作成できます。
これまで職人が行っていたノウハウの数値化に成功し、一瞬でクォリティの高いデータが完成します。このデータがその後の面板作成に使用されます。
パッケージデザインについて
立体を平面でデザインするジレンマを解消し作業効率UP
パッケージは立体物なのにデザイン作業は2次元の展開図面で行っているパッケージデザインの現場。
デザインの仕上がりを確認するには、デザインを印刷し、サンプルカットし、組み上げてサンプルを確認。と非常に手間と時間かけて作らなければなりません。
Illustrator上で展開図のデザインを行いながら、パッケージの立体イメージがリアルタイムにプレビューされるのがStudioです。組み上がりイメージを常に確認しながらデザインが行え、見当なども画面上で確認できます。
経験のあるデザイナであればある程度頭の中で組み上がりをイメージしなから作業ができますが、それには経験が必要です。初めてパッケージデザインに挑戦しても立体と展開に戸惑うことなくスムーズにデザインに集中できる環境を提供します。
パッケージ表面加工シミュレーション
表面効果までもモニタ上で表現する究極のデジタルモックアップ
初めに手に取った商品を購入する確率が高いという統計があるように、いかに客に手にとってもらえるかがパッケージデザインにおける最も重要な課題となっています。
お客様にインパクトを与える手段として近年増えているのが、スポットニスや箔押し、エンボスなどに代表されるパッケージへの表面加工です。
しかし表面加工を行いたい、提案したくてもサンプル作成時のコストや日数を考えると、サンプル作成は不可能、もしくは数に限りがある状態になり、十分な提案が出来ない、といったことがあると思います。
Studio VisualizerがPCでの表面加工を実物に極めて近い再現度で実現するソフトです。デザインデータさえあれば自由な加工シミュレーションが行え、難しかった複数パターンの提示や、クライアントとの仕上がりイメージのブレ防止など、他社では真似できない提案力強化を行うことができます。
サンプル作成・小ロット~中ロット生産まで対応可能なプリンタ
オンデマンド商品に対応するインクジェットプリンタ
営業マンがお客様に提案する武器として持っていく営業サンプル作成であったり、 製作期間が短い短納期なオンデマンドビジネス向けとしては版無しで印刷可能なインクジェットプリンタが最適です。
durst P5シリーズがあれば、印刷データができれば直ぐに高精細な印刷をハイスピードで実施できます。 中ロットのPOP・ディスプレイの製造であれば問題ない生産性を誇ります。
印刷後のデジタル加飾ソリューション
前工程で出来上がった印刷物に付加価値を加えるデジタル加飾ソリューション
近年消費者にインパクトを与える手段として広まっている、スポットニスや箔押し・疑似エンボスなどに代表されるパッケージの表面加飾が行えるソリューションです。 ニスにより疑似エンボス・マット加工・グロス加工をフォイルフィルムによる箔押し加工を行うサンプル作成向けのVarnishProがあります。 付加価値の高いパッケージのサンプル作成が可能となります。
パッケージ制作におけるカッティングについて
クオリティ・スピード重視のサンプル制作・小ロット生産
営業提案時のサンプル作成においてはクォリティ・スピードが重要になります。
Kongsbergシリーズはツールの自動認識やカメラによる校正カットの自動位置合せなど、誰でも素早く簡単に高クォリティのサンプルが作成可能です。またサンプル作成だけでなく、スポットニス用のニス版をArtiosで作成し、ニス版用ブランケットをKongsで作成するなどの用途にも使用できます。
抜木型を作成できないほどの小ロット案件に対しては、自動給排紙機能を持った Kongsberg シリーズを使用します。給紙・排紙の自動化や、資材のセット歪みの自動補正、 1 カット終了毎に行われる刃物チェックなど、人が機械の前に常駐する必要のない環境を構築することにより、作業人員を可能な限り減らしたフローを構築できます。
パッケージ・POS/POPディスプレイ用の高速デジタル生産機
NSKが独自開発のカッティングマシンZEROはフォークリフトを使用したパレットtoパレット対応のローダー及びアンローダーと 循環型シャトルテーブルにより、 加工を開始するとあとは全自動で加工を行う完全無人生産を実現しています。
パッケージ生産における抜木型生産効率化・内製化
木型製作のトータルソリューション。効率・コスト・時間で差をつける
Artios CADの大幅な進化により、設計リードタイムの削減や図面の完成度の向上により、容易に抜木型設計を行うことが出来るようになりました。
抜木型を内製することによって得られるメリットはコスト削減だけでなく、以下のようなメリットがあります。
- 刃替えが生じたときのリードタイムの短縮。
- 刃替え待ちなどによるスケジュールの圧迫を無くす
- 木型・製版の内製化により、外注時に起こりえた情報漏洩の防止。(Pマーク所得に効果)
- 抜木型のノウハウ、抜きのノウハウの構築工夫が生まれる。またそのノウハウが外部に出るのを防ぐ。
当然メリットだけでなく、すべての製造が自社責任になる、最新技術などへの自発的な研究などの自社負担となる部分もあります。しかしそれを補って多くのメリットを生み出すことが可能なのがNSKの内製化(INPLANT)ソリューションと抜木型製作ソリューションのELCEDEです。
初めて内製を行うという会社様にはトレーニングとして、抜木型トレーニングセンターで2週間の講習を実施し、翌日から1日1型の作成を行っています。 3週間目には、1日2型に増え2ヵ月後には、3型と徐々に量をこなすことが可能になります。
パッケージ生産に特化したCTP(computer to plate)ソリューションについて
ネイティブデータワークフローの第1段階:入稿デザインの製版処理
パッケージのデザインデータにはカンパニーカラーのための特色が非常に多く使用されています。またパッケージ用の紙は厚みがあるため、版のズレを想定したトラップ(かぶせ)処理を行うのも特徴の1つです。
この特色の処理及びトラッピング作業をいかにスムーズに行えるかでCTPの稼働率が決まるとも言えます。
手動では1つのデータを処理するのにも何時間もかかるこれらの処理をPackEdgeやDeskpackならば一瞬でかつ自動で行うことができます。トラップの際のルールは設定として保存しておくことができ、だれが行っても同様のクォリティを実現でき、手動で起こりえる人為的な作業ミスも同時に減らすことができます。
製版処理されたデータは、独自技術により製版済みであっても非常に軽いデータとして保存されるため、このあとの工程をストレスなく進めることが出来るようになります。
単体ソフトとして処理が行えるPackEdgeとイラストレーター上で同様の処理が行えるDeskPackがあります。
CTPソリューション デジタル殖版について
ネイティブデータワークフローの第2段階:製版処理されたデータをデジタル殖版
パッケージの面付けと商業印刷の面付けで大きく異なるのは、形状の複雑さ故のレイアウトパターンの多さにあります。そのためにデザイン間での複雑な重なり部分の処理に時間が掛かったり、データサイズの肥大化による作業効率の極端な低下が起こります。処理オーバーで中間PSデータ作成に時間が掛かったり、データ作成に失敗するのもこのタイミングです。
PLATOではPackEdgeで作成された軽いネイティブデータと面付けCADファイルを使用することにより、軽快な処理を実現しています。プレートに必要な丁番や各種ストリップ、ゴースト防止ベタ、トンボなどもPLATOで簡単に配置することができます。
PLATOで生成されたファイルも非常に軽く、その後のRIP処理の時間を短縮します。
CTPソリューション RIP処理について
ネイティブデータワークフローの第3段階:ネイティブフローならではの圧倒的な処理速度を実現
PALTOで作成されたネイティブデータをFlexRIPにてRIP処理。ネイティブデータワークフローならではの圧倒的な処理速度を実現しています。一般的なPSRIPでは数十分は掛かるようなデータであってもFlexRIPならばわずか数分で処理が完了します。
スクリーニングの種類もAM、FM、AMFM混在型など、オプションにより様々な形式・形状に対応します。
このワークフローがフルに活用すれば、データ入稿からRIP完了までの時間をわずか数十分で行うことも可能になり、CTPをフル稼働させるためのフロントシステムを構築することができます。
CTPソリューション CTP工程の自動製版処理について
上記のフローを自動化させる完全自動化システム
PackEdge、PLATO、FlexRIPによる製版、殖版、RIP処理はBackstageによって完全オートで自動処理化させることができます。
全ての処理をルールとして登録させておき、ホットフォルダに必要なデータを送るだけで自動で製版からRIPまでを行ってくれます。ルールさえ設定していれば、パッケージプリプレスの60%以上の処理が自動化させることができます。
段階ごとにチェック機能を設け、オペレータ自身で任意の確認作業を行うこともできます。
パッケージの製造後の後工程を行うソリューション
加工後の製品の品質管理と品質向上
ダイカットで抜いた製品の余白部分を排除するブランキングを行うMBM。手作業で重労働だったブランキングの作業負担を軽減します。また作業時に起きがちだった商品破損や汚れの付着なども減らせます。
印刷品質から表面加工までカメラ撮影で検査するブランクス検査機のNITシリーズ。
完成したパッケージの品質検査として罫線の形状を測定する。罫線形状の記録の管理までできるNS-Measurement。
製造後の後工程:テープ貼り作業
テープ貼り作業を省力化 大変な手作業から機械による高速処理へ
ポスター、チラシ、封筒、箱、スイングPOP、打抜きボックスなど 最大幅1000mmの平らな面に片面および両面粘着テープを貼り付ける、 グラフィックアートや印刷業界の企業に最適なソリューションです。
対応資材は板紙、段ボール、スチレンボード、プラスチックボード、アルミ複合版、透明素材のボード、ガラスなど、 厚さ10mmまでの幅広い素材にテープ貼りが行えます。
半自動テープ貼りソリューション enimacの動画
パッケージ生産 工程管理ソフトウェアについて
製造に使用した全てのデータを1元管理
印刷紙器の製造工程は多岐にわたるため、それぞれの工程で様々がデータが作成され、運用されています。場合によっては1つのデータでも修正・変更されたバージョン違いのものが保存されているときもあると思います。
しかしこれらのデータがきちんと管理されていないと、リピートが発生したときに、どこにデータがあるか分からない、どれがクライアントからOKが出た最終データなのかがわからない、作成した者に聞こうとしても誰が最終データを作ったのかがわからない、といったとこが発生し、もし間違ったデータを使用した場合、大きな問題になりかねません。
こういった問題をPiCSYSでは解決します。案件ごとに作成されたファイルの情報やバージョン管理などを1元で管理し、データ創作の時間ロスや使用データの間違いなどを完全に防止することができます。
製造業の業務効率化を実現する NSKロボットソリューション
業界のノウハウに精通しているから作れるオリジナルソリューション
これまで人が運んでいた段ボールシートのパレタイズ作業。単純重労働による作業者の肉体的負担の大きさや、 大きなシートの場合一人では運ぶことができず、複数人による作業を余儀なくされるなど、省力化におけるこの課題を NSK独自のロボットによる自動化ソリューション装置にて実現しました。
約50年に渡り、紙器パッケージ・段ボール包装業界に 携わってきた知見・ノウハウを活かし、業界特有の課題解決や製造工程の効率化・省力化をはじめ、他では無いオリジナリティ溢れるソリューションの提案やコンサルティングをご提案いたします。
ダイカットが終わったパッケージのパレタイズ・デパレタイズを行うロボットソリューション。
コンベア上の資材のパレタイズやデパレタイズをロボットに置き換えることで業務効率化・スマートファクトリー化を行えます。
折り畳み可能な貼箱を作るソリューション
開口部にマグネットを埋め込んだ折りたたみ可能な貼箱を作成
Zechiniが独自に設計した折りたたみ可能な貼箱が作成可能です。Revoboxと呼ばれる貼箱は3パターン、箱の中に入れる商品に合わせて[SIDE]・[MONO]・[STILL]から選べます。